
海外職業訓練協会(OVTA)主催の労働セミナー、
“最近の労働事情とタイ労働省の方針”を聴講してきました
前半は、カシコンタイ銀行アナリストより
タイ経済と労働市場の現況について講義がありました
簡単にまとめると・・・
経済面では、
・2007年度のGDP成長率は4.5%程度にとどまる見込み
・バーツ高は年末までに33B/US$台に上昇する可能性もあり
・世界の主要経済は減速傾向だが、
アジア新興国はまだ高度成長を維持すると予想される
(2008年の最大リスクは原油高)
労働市場面では、
・2008年1月より最低賃金引き上げの予定
(各県によるが0.7〜3.8%の引き上げ率)
・来年も低失業率が続くと予想される
(最近9ヶ月の平均失業率は1.4%)
その後、タイ労働省ポーンチャイ副事務次官から
今後の労働政策の講義があり、
休憩をはさんでパネル討議がありました
これはOVTAアドバイザーとタイ労働省の人が
意見を述べ合う“朝まで生テレビ”方式の講義です(例が古い・・・)
生産性向上や人件費削減がテーマである日系の経営者側と、
労働者保護と雇用機会増大をテーマとする官僚側の
意見のやりとり、面白かったです
ちなみにわたしも“派遣社員に関する新しい法規制”について
質問をしたのですが、
これについては、“いま国会で審議中だが、
恐らく今国会では通らないだろう”という見解でした
(OVTAセミナーでは、事前に質問を送っておけば
パネル討議内容に取りあげてくれます)
(補足)この派遣に関する法規制は、
例えば社内製造ラインで同一作業者でありながら
派遣社員ワーカーと正社員ワーカーの福利厚生に大きな差が
生じているため、規制される動きになっていますが、
自動車業界はじめ日系製造業に大きな影響を及ぼすことは
間違いないので、かなり慎重に審議しているようです
(でも、もし決議されたら来年一月から施行の予定)
4時間半という長いセミナーでしたが、
内容が充実していたのであっという間に感じました
OVTAのセミナーは本当に有意義です(しかも無料ですよ!)
posted by tora-ri at 16:11
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トラーリ日和